ポテト

+[美術の星の人へ]という展覧会のタイトルについて
なぜ[美術の星の人へ]というタイトルをつけたかというと、、、
最近、僕の大好きな美術、アートがちょっとおかしくなっている。世界的にも、日本においても美術の価値が揺らいでいると感じています。僕にとっては作品の善し悪しを判断する基準はどれだけ売れたとか、いくら値段がついたというようなことではなくて、まずは自分の心の中にいる「美術星人」がこれでいい!と言ってくれるようなものを作りたいと思うのです。
そして最近は本当の意味で自由を感じさせてくれる、うらやましくなるようなアーティストが少なくなっていると思います。アーティストが美術という会社の社長ではなく社員みたいになっている時代です。僕にとって美術というのは、どんなに小さく、どんなに一見役立たずに見えても、自分で決めたことを自分で責任を持って達成していく自由と喜びにあふれた仕事です。美術、アートというのは個人的で自由であるべきだと思います。そして僕が10代の終わりから20代の始めにかけて経験した「こんな考え方、こういう生き方があっていいんだ!」という美術を見た時の感動と開放感。 そんなことを今もう一度思い出して、この展覧会を作ってみたいと思ったのです。


+[浮くもの/沈むもの]
この展覧会には野菜がたくさん出てきます。この数年住んでいるベルリンのアパートのキッチンがとても気にいっていて、最近はそこで料理をしたりしながら作品や美術のことを考えることが多いので、そんな状況が自然に展覧会にも反映されているのだと思います。
料理をしていて、水に浮く野菜と、沈む野菜があるということに気付き、おもしろいなあと思いました。どうってことないといえばどうってことないことなのですが、それが妙に心に残っていて。それをいつか作品にしたいとずっと思っていたのです。僕の仕事というのは誰も気にかけないような、そういうどうでもいいようなこと、マイナーなことやものに場所を与えるということだと思っています。