+[玉ねぎオリオン]

この作品は古代の人とイメージのやりとりをして遊んでいる感じです。星であってオリオンであって玉ねぎ。イメージが重なりあう和音です。この作品を作って以来、夜空を見上げるとそこに玉ねぎが浮かんでいるのが見えます。

+[シマブクのフィッシュ・アンド・チップス]
コンセプチュアル・アートって頭でやる印象がありますが、最近はコンセプチュアル・アートを心でやりたいと思っています。胸にキュンとくるメロディアスなコンセプチュアル・アート。この[シマブクのフィッシュ・アンド・チップス]という作品は正にそういう作品だと思います。
音楽を大好きなブラジルのミュージシャンで、数年前にリオに行った時に会いに行って友達になったカシンに作ってもらいました。ブラジルのミュージシャン、アーティストにはコンセプチュアルなことを心、ハートでやっている!と思える人がたくさんいて、僕の先生というか、共感します。カシンのギターは本当に素晴らしくって胸に響きます。

+最後に
この展覧会は本当にいろんな人たちに手伝ってもらいました。カーペットや映像機器に始まり、同時にスポーツ関係の会社が協力に並んだ展覧会って今までなかったと思います。入り口で配られる出品作品リストにも文芸春秋、ナンバーの編集者の方の協力で大好きなサッカーのオシムさんの最新のインタビューの記事の一部を使わせてもらったりしました。「日本サッカーに告ぐ」というもの。この文中の「サッカー」を「美術」に変えて読めばそのまま「日本美術に告ぐ」というメッセージになります。
そして12月12日のオープニングにはスポーツ関係者、ゴルフの先生たちなんかと一緒にビッグイシューの販売者の人たち、そしていろんなところからかけつけてくれたたくさんの人、アーティストの友達なんかが同じスペースを共有して言葉を交わしていました。僕にはとてもうれしくて美しい風景でした。それも僕のやりたかったことのひとつなんです。日本って、外国人からみたら単一民族で、一見ギャップがないように見えると思いますが、実はいっぱいギャップがあって、少し世代が違ったり、少しやってることが違ったら、ほどんどコミュニケーションがないと思うのです。関わる術がない。だから、東京で、違う世代間や分野の間に橋をかけるというのはやらなきゃいけないし、それが僕の美術の仕事のひとつです。ゴルフの作品のところでも話しましたが、アーティストの仕事というのは、遠くと遠くの、今まで誰も結んでなかったところを結ぶ、橋をかけていくということがあると思います。