アイラブアート17 プレイプレイアート展

I LOVE ART 17プレイプレイアート展

⟨アーティスト⟩

伊東忠太 / アレクサンドル・ロトチェンコ / バックミンスター・フラー / ルネ・マグリット / ダイアン・アーバス / アンディ・ウォーホル / ソル・ルウィット / ニキ・ド・サン=ファル / デュアン・マイケルズ / ナムジュン・パイク / オノ・ヨーコ / ディヴィッド・ホックニー / ジョエル=ピーター・ウィトキン / 堀尾貞治 / ジョナサン・ボロフスキー / デイヴィッド・ハモンズ / ファブリス・イベール / オラフ・ニコライ / 小沢剛

⟨ゲストアーティスト⟩

小谷元彦

EXHIBITION

展示内容

あなたはここで、風に向かって今まさに波の上に立つ天使を目撃します。あなたの前に立つのは「Surf Angel(Provisional Monument 2)」。昨年、石巻の芸術祭「リボーンアート・フェスティバル2021-22」のために小谷元彦が制作した全長6メートルの天使です。
その天使をナムジュン・パイクのロボット「K-567」が出迎えます。1964年、パイクが制作した世界初のアートロボット「K-456」の娘として生まれたロボットです。そしてファブリス・イベールが制作した噴水「ベシーヌの人」が身体の11の穴から水を撒いています。1991年にフランスの村ベシーヌで誕生して以来、未来の人間、地球外生物のようなこの噴水は、周囲に溶け込み、今や100体以上ものクローンやコピーが地球上に広がっています。
あなたがこのアートの遊び場に立つならば、未知のメッセージに出逢うでしょう。
あなたがアートと対話するならば、その瞬間、あなたの生活や現実にアートが関わってくるでしょう。

「もう一つの世界や次元への乗り物を表す幾何学形態マカバの頭部をもつ天使は、サモトラケのニケの像と同じ服を着ています。バランスを取っているのか、それとも浮遊しているのか、無防備なほど両手を大きく十字方向に広げた姿には、さまざまな記号を重ねています。 」 小谷元彦 2022年
Surf Angel(Provisional Monument 2)解説テキストより

本展では、ワタリウム美術館のコレクションより19人のアーティスト、さらにゲストアーティストとして小谷元彦を迎え、古代ギリシアから上野公園まで、作品約150点を広場の中の風景や人物に見立て展示します。

「結局、人間の活動は“いかにエネルギーを最小にしつつ膨張あるいは流れていくか”ということにあるんだろうね。遊牧民族は、それをひとつの典型として知っていた。 別の言葉で言えば“遊び”ですね。 これが次の世代の最大の問題ね。」ナムジュン・パイク 1981年
『遊学の話 松岡正剛と10人の遊学者たち』(工作舎)より

この展覧会は、突如、地球上に舞い降りた天使たちを、
あなたにみつけてもらうための“アートの遊び場”かもしれない。

WORKS

作品

PROFILE

プロフィール

伊東忠太
Chuta Ito
1867-1954 日本

建築家、建築史家。日本建築史を創始。また中国、インド、中近東を調査し東洋建築史の体系を樹立。独自の建築進化論を用い、「築地本願寺」(1934)などを設計。

アレクサンドル・ロトチェンコ
Alexander Rodchenko
1891-1956 ロシア

芸術運動「ロシア構成主義」の創立者の一人。絵画・写真・デザインなどの分野で革新的な試みを続け、20世紀のアヴァンギャルド芸術に大きな足跡を残した。

バックミンスター・フラー
Buckminster Fuller
1895-1983 アメリカ

『宇宙船地球号操縦マニュアル』などの著作や、「ダイマクション地図」「ジオデシック・ドーム」といった作品を通して、「世界をいかにして機能させるか」という課題を生涯追い続けた。

ルネ・マグリット
René Magritte
1898-1967 ベルギー

自身の作品を「目に見える思考」といい、「言葉とイメージ」の問題を追求した。デザインや広告など、20世紀の文化に与えた影響は大きい。

ダイアン・アーバス
Diane Arbus
1923-1971 アメリカ

フリークスなど、独特の被写体と対峙し、アメリカ社会のダークサイドを人物写真を通じて表現した。

アンディ・ウォーホル
Andy Warhol
1928-1987 アメリカ

1950年代、商業イラストを描く一方、ポップ・アートの作品制作を試みる。大衆文化のイコンを題材にした作品で、圧倒的な支持を得た。

ソル・ルウィット
Sol Lewitt
1928-2007 アメリカ

情緒性や表現生を含まない幾何学的立体構成によって、ミニマル・アートやコンセプチュアル・アートを先導した。

ニキ・ド・サン=ファル
Niki de Saint-Phalle
1930-2002 フランス

神経衰弱で入院した際、絵を描き始め、その後「射撃絵画」のパフォーマンスを開始。「ナナ」シリーズなど、女性をテーマとした作品を多く制作する。

デュアン・マイケルズ
Duane Michals
1932- アメリカ

自宅などの日常空間で自ら演出した場面を、多重露光やブレの多用によって、超自然現象や夢の中の光景のように撮影する。

ナムジュン・パイク
Nam June Paik
1932-2006 韓国

TVやビデオなどのメディアを初めてアートに取り入れた「メディア・アート」の第一人者。その作品にはテクノロジーと東洋の思想の融合が見られる。

オノ・ヨーコ
Yoko Ono
1933- 日本

「インストラクション」と呼ばれる言葉による一連の作品アクションやパフォーマンス、オブジェまで多彩な活動を展開。

ディヴィッド・ホックニー
David Hockney
1937- イギリス

1950年代後半の平面的でグラフィカルな写真から、西海岸時代の透明で色彩豊かな作品まで、そのポップで具象的な作品が幅広い人気を集める。

ジョエル=ピーター・ウィトキン
Joel-Peter Witkin
1939- アメリカ

手術途上の性転換者や死んだ胎児、手足が変形してしまった女性、解剖中の屍体などを被写体にして、独特の美意識で、神話的な世界を創りそれを撮影する。

堀尾貞治
Sadaharu Horio
1939-2018 日本

前衛美術運動をリードした具体美術協会(1972年解散)の一人。60年代以降、布や石、材木など身近な廃物を用いた作品やパフォーマンスを通じ、日常生活にアートを取り込む活動を展開。

ジョナサン・ボロフスキー
Jonathan Borofsky
1942- アメリカ

夢を題材に、コミカルな非現実のふりをしながら、社会問題や人間の命題を凝縮し潜ませた作品を制作。

デイヴィッド・ハモンズ
David Hammons
1943- アメリカ

グランド・ピアノと石炭の間をオモチャの汽車が走り抜ける「ブルー・トレインを追いかけて」(1990)という作品で、黒人社会とジャズを強烈に表現し、一躍20世紀末のアメリカを代表するアーティストとなった。

ファブリス・イベール
Fabrice Hyber
1961- フランス

作品の多くはインタラクティブな観客参加型であり、その後の作家達に多大な影響を与えている。

オラフ・ニコライ
Olaf Nicolai
1962- ドイツ

文学、哲学、記号学を学んだのちに、「収集(コレクション)」を主なコンセプトとして活動を展開する。

小沢剛
Tsuyoshi Ozawa
1965- 日本

東京藝術大学在学中から「地蔵建立」を開始。1993年から「なすび画廊」や参加者と相談しながら作品を制作する「相談芸術」を開始。

小谷元彦
Motohiko Odani
1972- 日本

日本の仏像彫刻や近代彫刻を経て、独自の発展をした日本の「彫刻」というジャンルに対し、新たな脱構築に向けて、研究と実践を行う。

EVENT

関連イベント

プレイプレイアート展_ガイドブック

プレイプレイアート展

ミニカタログ『プレイプレイブック』

1F受付カウンターにて「プレイプレイアート」展をさらに楽しむためのガイドブックを配布します。
*展覧会チケットご購入の方は自由にお持ち帰りいただけます。*予定数を超えた場合、配布を終了することがございます。

プレイプレイアート展_展覧会ガイド

プレイプレイアート展

展覧会ガイド『プレイプレイショウタイム』

毎日、会場にて「プレイプレイアート」展の作品解説と実演を行います。 1日3回、各回15分。13:00よりロボット前 / 15:00よりテント前 / 17:00よりプール前 にて開催。
*展覧会チケットご購入の方は自由にご参加いただけます。*時間が変更する場合がございます。状況により整理券配布を行います。

過去の展覧会