lectures / workshop
現代アートは、『今をどう生きるか』という問いから始まります。
かつて、現実生活からのがれて、山で一人籠って制作した絵画を鑑賞する時代と、厳しい毎日に追われている現代人が作品に感動する時代とは、明らかに違うものになっています。

ワタリウム美術館は、展覧会に関係した講演会やワークショップだけでなくテーマ別の研究会、講演会、ワークショップを年間で行っていきます。他分野の専門家たちから多くの幅広い知識と考え方を学んでいきながら、新たな現代アートとの接点を探ります。
2001-20022002-20032004前半後半
現代アート大学
1992年から始まったこのシリーズは、アーティストや評論家だけに限定したものではなく教育者やデザイナー、また海外からのゲストなども迎え、幅広く現代アートをとらえていきます。

2004後半

現代アート大学 2004前半

19時〜21時開催

講演会
2004年1月8日(thu)

■教育は現代アートだ

アートは、もう一つの現実、もう一つの世界、もう一つの自己と出会う技法です。生きる技法の一つとして現代アートをとらえ直し、教育と現代アートとの悩ましくも貴重なつながりについて考えてみましょう。アートの教育、創造性の教育について、教育そのものの見直しからお話しする予定です。

講師=佐藤学(東京大学大学院教育学研究科教授)

 
2004年1月22日(thu)

■発動するデザイン:ロトチェンコ・ルーム・プロジェクトの発想
鑑賞される芸術を否定し、生産プロセスに参加し、実生活のなかで人間に働きかける芸術をめざしたロトチェンコのデザインとは? 2003年、ロ
トチェンコのデザインが、陶磁器・繊維・木工を地場産業とする生産現場において、制作現場の方々の眼と手によって読み解かれ、再現されました。
このプロジェクトの構想から、実現のプロセス、さらに「展覧会は創造の現場」という持論を現実化するまでの体験談をお話いただきます。

講師=不動美里(岐阜県現代陶芸美術館学芸員)

 
2004年1月29日(thu)

■ファブリス・イベールのアート、リヨン・ビエンナーレ
2001年「ファブリス・イベール」展の中で開催した、東京の20箇所にかくされた作品を探し出す、世界初のアート・ゲーム「サイバー東京ラリー」や、95年の「水の波紋」展など、ワタリウム美術館が街の中にしかけてきた展覧会を紹介しながら、社会の中で機能するアートについて考えてみます。2003年リヨン・ビエンナーレ(仏)のレポートも行います。

講師=和多利浩一(ワタリウム美術館 キュレーター)

 
2004年2月12日(thu)

■はざまの現代美術
新聞紙の上に白いペイントで作った余白に、へろへろの筆致で異形の者たちの神話を描く有馬。その表現は、96年以来続く犬山市のギャラリー兼住居「アートドラッグセンター」での活動と切り離せない。日本の隠遁者たちの姿勢を受け継ぎ、グローバル化のなかで小さなアート共同体の場を作ってきた有馬の軌跡を、映像資料を交えた本人とのトークで振り返る。

講師=松井みどり(美術評論家)+有馬かおる(アーティスト)

 
2004年2月19日(thu)

■軽やかな前衛、ロトチェンコ
いわゆるロシア・アヴァンギャルドの中でも、最もしなやかで多彩な才能を発揮し、美術、ポスター、写真から、インダストリアル・デザインの領域にわたって活躍したロトチェンコの軌跡を文化史的な視点からとらえ返し、彼の生きた時代のコンテクストと彼の残した仕事の現代的な意味について考えてみたい。

講師=沼野充義(東京大学文学部助教授、ロシア東欧文学者)

 
2004年3月4日(thu)

■20世紀工芸・デザインとロシア・アヴァンギャルドの陶芸
20世紀の工芸界で最も大きな出来事は、モダンデザインの理論と実践、そして近代的な意味での個人作家的工芸制作が始まったことである。この二つは密接に関連しながらも独立した新しい造形の道を作り出した。そうした歴史と名品を見ながら、その中でのロシア・アヴァンギャルドの陶芸の位置を考える。

講師=金子賢治(東京国立近代美術館工芸課長)

 
2004年3月18日(thu)

■ロシア・アヴァンギャルド ー デザインの源流から未来のデザインへ
デザインの原点、源泉として、ロシア・アバンギャルドにおける社会的アート活動からデザインの本質を再度見つめ直す。その歴史的コンテクストに今日のデザインの問題を鑑み、未来へのデザインの役割を本質的にどうとらえていくか。デザインディレクターとして、デザイン教育者として、デザイン学者としての解釈と新しい提案を訴求するプレゼンテーション講演を意図する。

講師=川崎和男(名古屋市立大学大学院芸術工学研究科教授、大阪大学大学院阪大フロンティア研究機構特任教授、デザインディレクター、医学博士、2001〜2003年度グッドデザイン賞総合審査委員長)

 
2004年3月25日(thu)

■キース・へリング in Tokyo
1983年の初来日、ワタリウム美術館の向かい側の建物(現在シモネッタ)に壁画を描くためにキース・へリングがあらわれると、キラー通りは人垣でうまりました。今回、「アイ・ラブ・アート展7」のなかで再現されたキース・へリングのアトリエと作品について、当時のエピソードなどを交えてお話しします。

講師=和多利恵津子(ワタリウム美術館学芸員)

 
2004年4月8日(thu)

■Observation ―観察―
どんなものからでもインスピレーションを得られる。もしそれが出来ないのであれば、それは正しくモノを見ていないからだ。」1970年に初めて故郷(英国ノッティンガム市)に店をオープンさせてから現在まで、どんな日常生活からもインスピレーションを得なかった日はないというデザイナー、ポール・スミスがどのようにしてそれらが服のデザインに落とし込まれているのか分かりやすく解説します。

講師=ポール・スミス(ファション・デザイナー)

特典
■ワタリウム美術館の展覧会は、この会員証を受付でご提示頂ければ、期間中、無料でご覧になれます。
■「現代アート大学」会員にはいろいろなニュース、ワタリウム美術館のインフォメーションをお送りします。

会費
■有効期間:2004年4月末
■入会金/3,000円(初年度のみ)
■参加費/13,500円(9回通し)
参加希望の方は申込書にご記入の上、fax03-3405-7714かofficial@watarium.co.jpまでお送り下さい。
同時に御入金を指定口座までお振込下さい。定員になり次第〆切らせて頂きます。

お問合せ・お申込先
■ワタリウム美術館
 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-7-6
 Tel.03−3402−3001 Fax.03−3405−7714
 email:official@watarium.co.jp


▲PAGE TOP
ワタリウム美術館
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前3-7-6
MAP
tel:03-3402-3001
fax:03-3405-7714
e-mail: official@watarium.co.jp