WATARI-UM  
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会期 2008年2月9日(土)- 4月20日(日)
休館日:月曜日(2月11日は開館)
開館時間:11時より19時まで(毎週水曜日は21時まで延長)
入館料:大人 1000円 学生(25歳以下) 800円
会期中何度でも入場できるパスポート制チケット
入館料 入場料:大人1,000円 学生800円(25歳以下)
(期間中、何度も使えるパスポート制)
主催 ワタリウム美術館
協賛 ngi capital 株式会社
協力 アンドリュー・ロス・ギャラリー
展示協力 株式会社堀内カラー
三菱レイヨン株式会社
株式会社日立製作所
   
展示内容プロフィール作品イベント会場風景

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2006年1月29日"流しの写真屋"と呼ばれた渡辺克巳が肺炎のため65歳で死去した。
残された写真は数千枚にも及ぶ膨大な量。
渡辺克巳(1941-2006)は1957年、故郷岩手の高校を卒業し、写真家を目指して上京、東條会館写真部に5年間籍をおくが、程なく、あやうい世界に引きつけられていった。
折しも日本中が高度成長期にさしかかろうとしていた頃だった。
 ああ、これでやっと自由の身になれたーー。
 それが偽りのないひとつの実感だった。僕は、わずかばかりの退職金で、新しい引伸ばし機を買った。
 “新宿の流しの写真屋”一本で生きることにしたのである。   
 「新宿群盗伝伝」より
その頃の東京は急激な発展とその影が表裏一体だった。日本中から新宿に集まった人たちは、ギラギラとして、貪欲ですらあった時代だ。その中でも夜の新宿は特別で、人と街のエネルギーや緊張感は肌をピリピリさせるほど尖っていた。
渡辺克巳の写真には、入れ墨や吠えているヤクザの人たちがいる一方、何ともいえない優しい表情の男やゲイ、娼婦達が嬉しそうにポーズを取り、ここ一番と決め登場している。
40年近く時間は過ぎ、「いい時代だったんだね。」
「人と街に温もりがあったんだね。」と人は片付けてしまうかもしれない。
高度成長期に伴いだれでも簡単にカラー写真を撮れる時代になり渡辺克巳は、"流しの写真屋"から焼き芋屋、写真館、雑誌のカメラマンとその職業を変えていくがいつも「新宿劇場のスター」達を撮りに戻ってきた。
生前、渡辺克巳自身が二人の息子に残した文章がある。30年間の仕事をまとめた写真集「新宿1965-97」(新潮社1997年)が出版されたときのことである。
息子 春吉君、
世の中に悪い人はいません。悲しい人がいるだけです。春吉が大きくなってから考えてください。
息子 次郎君、
  父ちゃんが32年かかって作った本です。困難がきたとき開けてみると何かヒントがあるかもしれないよ。
この言葉は何故か残された私たちにも妙に響く言葉だ。
もう一度渡辺克巳の1000枚の写真を見返してみることにしよう。

<お知らせとお願い>
この展覧会には、多くの方のポートレイトが展示されます。ご本人、ご家族の方が被写体となっている方で、写真の展示を拒まれる場合、ワタリウム美術館までご一報下さい。展示作品を撤去させていただきます。
また、渡辺克巳撮影の写真をお持ちの方で、展示を希望される方がいらっしゃいましたら、お知らせ下さい。随時、展示作品として追加させていただきます。



プロフィール profile▲PAGE TOP
渡辺克巳 略歴

1941年 盛岡市生まれ。
1961年 写真で身を立てようと東京に上京。
1962年 東條会館写真部勤務。
1965年 流しの写真屋として活動を開始。
1973年 カメラ毎日「アルバム賞」受賞。写真集「新宿群盗伝66/73」(薔薇画報社)。
1974年 初個展「初覗夜大伏魔殿」展(荻窪・シミズ画廊)、グループ展「15人の写真家」(国立近代美術館)。
流しの写真家から、新宿で焼き芋屋に転身。
1976年 東中野で写真館を借り受ける(〜1981年まで)。
1980年 個展「shinjyuku'80」(新宿マーガレット)、個展「真夜中のストリートエンジェル」(銀座ニコンサロン)、個展「パンク」(新宿・トラッシュ)。
1982年
1997年
2001年
2006年
写真集「新宿群盗伝伝」(晩聲社)、写真集「ディスコロジー」(晩聲社)。
写真集「新宿1965-97」(新潮社)。
写真集「Hot Dog」(ワイズ出版)。
肺炎にて、1月29日死去。



作品 work of art▲PAGE TOP

寺山修司さん区役所通り1972年3月22日

ヤーさん1970年

光男さん1971年

ゲイボーイ1966年

トルコ風呂で働く人たち1966年頃

ヌードスタジオ嬢 1967年

艶歌師1968年

ヌードスタジオ嬢 1968年 4月

ゲイボーイ1969年


1977年                          1969年 新宿駅前を家路につく若者たち

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渡辺克巳 写真展
オープニング・トーク

2月9日(土)17:00-18:00

出演:アンドリュー・ロス(ギャラリスト)+タカザワケンジ(ジャーナリスト)
2006年、渡辺克巳の作品を全米に紹介したロス氏と、渡辺を紹介し続けてきたタカザワ氏をゲストに迎え、「渡辺克巳 1965-2005 写真展」の全貌をお話し頂く。
■参加費:1,000円(要予約、ワタリウム美術館会員は御招待。)


関連イベント1
渡辺克巳の新宿〜写真のアクチュアリティ
2月28日(木)19:00-21:00  
出演:森山大道(写真家)+タカザワケンジ(ジャーナリスト)
流しの写真屋として新宿の夜に生きる人々のポートレートを撮影していた渡辺克巳。70年代初頭、森山は渡辺の写真を見て、そこに強烈なアクチュアリティ(実在感)を感じたという。写真のアクチュアリティとは何なのか?
*出演者の都合により、日程変更の場合がございます。  


関連イベント2  
60年代・70年代新宿夜話〜渡辺克巳の被写体たち
3月9日(日)19:00-21:00
出演:江藤カズオ(作家)、ジョージ(新宿ゴールデン街「ジョージ」)、真紀(新宿ゴールデン街「真紀」)
「新宿は温い町」だと渡辺克巳は言った。新宿で出会った人々は被写体であると同時に、新宿という町でともに生き、関係を作っていった親しい人々だった。60年代、70年代の新宿とはどんな街だったのか? 渡辺克巳と新宿の思い出を彼ら自身の言葉で語っていただく。
(ワンドリンク付き)


関連イベント3
写真のアーカイヴ性
3月21日(金)19:00-21:00
出演:北島敬三(写真家)+タカザワケンジ(ジャーナリスト)
いつ撮影された写真であろうと「見た」瞬間に写真は生々しい経験として刻み込まれる。写真というメディアの特性であるアーカイヴ性とは? 自身も70年代に新宿をスナップしていた北島敬三に過去に撮影された写真を「いま」見ることの意味を聞く。


■参加費:各1,500円(ワタリウム美術館サポート会員 750円、一般会員1,200円)関連企画申込方法
□ご参加を希望される方は、お早めに御予約下さい。各催しは、定員になり次第、〆切らせて頂きます。
□ お申込/お問合せ:ワタリウム美術館
Tel:03-3402-3001 Fax:03-3405-7714 official@watarium.co.jp
振込先:三井住友銀行 青山支店 (普)1033281 (名)ワタリウム美術館

*事前の申し込みが必要です。申し込みや詳細の問い合わせは、ワタリウム美術館(電話03-3402-3001、e-mail official@watarium.co.jp)まで御連絡下さい。振込先:三井住友銀行 青山支店 (普)1033281 (名)ワタリウム美術館


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