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庭園倶楽部
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2016年度 庭園倶楽部 会員募集

庭と日本人
「日本人にとって庭とは何か」。それは単なる自然と造形ではなく、そこにはそれぞれの時代の人々の願いが込められ思想が表現されています。
2016年の庭園倶楽部は、建築学者上田篤先生の「庭の話」、現代芸術家杉本博司氏による「作庭記」、進士五十八先生による本多静六の「日比谷公園や明治神宮の森」、井上円了の哲学堂から世田美を通して「近現代とこれからの庭園」、そして景観工学の中村良夫先生の「庭園から考える日本都市の未来」を学びたいと思います。


2016年6月〜2016年12月 
毎月 金曜日 19時〜21時
講演全5回 * 研修旅行+一日見学 旅行経費別途

講師=進士五十八  しんじ いそや (造園家、東京農業大学名誉教授・元学長)
1944年、京都生まれ。東京農業大学農学部造園学科卒業。農学博士。専門は、造園学・環境学・景観政策・環境計画。東京農業大学長、日本造園学会長、日本都市計画学会長、東南アジア国際農学会長などを歴任。著書に『アメニティ・デザイン』『風景デザイン』『農の時代』(以上、学芸出版社)、『グリーン・エコライフ』(小学館)、『日比谷公園』(鹿島出版会)、『日本の庭園』(中公新書)など多数。みどりの学術賞(2015年)、紫綬褒章、日本農学賞、日本造園学会賞



ゲスト講師=
上田篤 うえだ あつし (建築学者・建築家・評論家)
1930年大阪市生まれ。建設省技官を経て京都大学・大阪大学・京都精華大学教授などをつとめる。『五重塔はなぜ倒れないか』『呪術がつくった国 日本』

ゲスト講師=杉本博司 すぎもと ひろし 現代美術家)
1957年兵庫県生まれ。北海道大学建築工学科卒。設計業務の傍ら近代建築の保存活用やGalleryA4での企画展をはじめとする数多くの建築展に携わる。主な著書に『聴竹居 藤井厚二の木造モダニズム建築』(平凡社コロナブックス)がある。

ゲスト講師=中村良夫 すなかむら よしお (現代美術家)
1938年東京生まれ。1963年東京大学工学部土木工学科卒業。日本道路公団技師、東京大学助手、講師、助教授、東京工業大学教授、京都大学大学院教授を経て、現在、東京工業大学名誉教授。『風景学入門』(サントリー学芸賞、土木学会著作賞)など著書多数。

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6月3日(金)19:00 - 21:00 
講師=上田篤(建築学者・建築家・評論家)

庭の話


神社建築や宮殿建築にならい妙心寺東海庵方丈のニハに白砂が敷かれた/ニハは人が心に感じる「心象の世界」になった/庭師・作庭家が作るも物は「鏡」である/「鏡」のなかに「神」を発見するのは人間である(講演のレジュメより) 1「奈良は仏・京は庭」 2 園とは何か 3 庭とは何か 4 縄文人は祝祭時に中庭で仮面をかぶって乱舞した? 5 ニハを見る喜び 6 ニハは人が心に感じるもの 7 道元は大自然をニハにし芭蕉はそれを歌にした 8 ニハの原点は歌に 9 ニハ心は歌心


一日庭園見学

6月18日(土)19:00 - 21:00 
講師進士五十八
堀口捨己の「庭」 工物と自然物による空間構成
 

倉にある茶道宗遍流の庭を訪ねます。まず露地の掃除からスタートし、心身を浄化し孤高の庭匠とよばれた田中泰阿弥の最後の作庭を見学します。

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7月22日(土)19:00 - 21:00
講師=杉本博司
作庭記


日本の庭は質(たち)が悪い。いかにも自然のように見せてじつは作りものなのだ。なにかありそうに見せるアートに相通じるものがある。西洋の庭も質が悪い。自然を力ずくでねじ伏せたように造形して、人間の傲慢を誇示する。しかしどのような質にしろ、美しい庭は美しい。美人ほど質の悪いものは無いのと同じようにv、美は悪と紙一重、蠱惑(こわく)するものだ。  カーサブック「空間感」より

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9月9日(金)19:00 - 21:00 
講師=進士五十八  
本多静六の和魂洋才:日比谷公園と明治神宮の森



今年は本多静六生誕150年です。林学博士、本多は草創期の造園学者でもあり、日比谷公園と神宮の森の設計者でもあります。日比谷公園は文明開化の日本初の西洋式公園を期待されて、115年前に着工されました。本多は西洋の形を描きますが、日本人の心情にかなうように数々の工夫をこらし、西洋風公園を仕上げました。一方神宮内苑ではドイツ林学の知識を下敷きにしつつ、日本の鎮守の森等の調査結果を踏まえて、150年後の未来を描いて永遠の森づくりに成功しました。外苑は西洋式の直接表現です。近代日本人の和魂洋才による緑地づくりの挑戦を辿ってみたいと思います。


10月21日(金)19:00 - 21:00  
講師
進士五十八 
近現代の庭園:哲学堂と哲学の庭、世田美近



都立砧公園の一角に世田谷美術館はある。建築は内井昭蔵、造園は野沢清。緑豊かな公園と美しい庭が世田谷美術館をつつんで市民の楽しみを創造しています。銀色夏生宅の庭に始まり世田美まで新時代の庭園を考えてみたいと思います。中野区の哲学堂公園は東洋大創立者井上円了の作品、庭園をめぐりながら精神修養するユニークな造園です。隣にハンガリー人彫刻家ワグナー・ナンドールの哲学の庭があります。世界中の哲学者の心はひとつ”平和”を願うという政治的メッセージを受けとめたいと私は考えます。21世紀これからの新しい多彩な庭世界を紹介したいと思います。

庭園研修旅行

11月12日(土)・ 13日(日)・ 14日(月)
講師進士五十八
琉球のグスクと琉球庭園に沖縄のやさしさ発見

沖縄戦での犠牲や基地問題のみではありません。薩摩侵攻、琉球処分など武力による蹂躙の歴史は続きました。しかし真っ白な琉球石灰岩が積まれた12世紀以降の中城城などグスク(城)の曲線をみると、戦争の舞台までを美しい自然風景(海と山の眺望)でやさしく包み込んでしまう沖縄の人たちの心根をみるようです。沖縄本島の南部戦跡や摩文仁の平和祈念公園には大木や濃い森は見当たりません。米軍に焼き払われてしまったからです。しかし、名護のヒンプンガジュマル(樹齢300年、樹高20m、枝張り30m)や本部半島やんばるの自然、美ら海、そして今帰仁城の7・5・3の階段には人間への思いやりを、那覇市の玉陵(たまうどぅん)には先祖崇敬の心を、南城市の斎場御嶽(せーふぁうたき)には神秘に祈る心をみることができます。識名園や首里城ちかくの高官の屋敷には日本庭園に中国的意匠を加えた独特の「琉球庭園」を味わうことができます。

12月9日(金)
講師=中村良夫(東京工業大学名誉教授。専攻、景観工学・地域計画学。工学博士)
庭園から考える日本都市の未来

山水都市ともいうべき日本都市はその庭園的な発想において、都市/庭の相似性が認められる。古典庭園は未来都市を考える宝庫である。そのような風景学的視点から、貴族・ブルジョア的な西欧都市とは異質な町民・大衆的な日本都市の未来について考えてみたい。1 都市の山水占地 2 「場」と「庭」(ニハとは何か)3 庭屋一如 4 まちニハをつくる 5 なぜ巡るのか? 6 現代アートとしての庭 7 庭園と都市の社交性、8 公園からコモンズ(入会地)へ

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会費


参加ご希望の方は、〈お名前、連絡先(住所/電話番号/E-mailアドレス又はFax番号)、ご職業〉をご記入の上
、E-mail: order@watarium.co.jp またはFax:03-3405-7714へお送り下さい。なお、同時に、会費を下記の口座にお振込下さい。定員になり次第、〆切らせて頂きます。

■入会金/5,000円
(ワタリウム美術館サポート会員の方、庭園倶楽部ご継続の方は無料。
ワタリウム美術館アートパス会員の方は4000円)

■会費   25,000円   講演全5回
*研修旅行+一日見学会 旅行経費別途
 振込先  三井住友銀行 青山支店(普)普通口座 No.1621750 庭園倶楽部


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